子供が生まれてから、家事・育児に追われて、さらには仕事もしていて
本当に忙しい毎日を送っているママさんがとても多いですよね。
そんな中で、ふとした瞬間にため息が漏れてしまうことも。
子供の粗相やいたずらな行動をとっているのを見て、叱る気力すらなく「ため息」をついてしまうなんていう場面も。
でも
- ため息って子供の発達や情緒にどんな影響があるの?
- ため息って悪いことなの?
こんな疑問を持ったことはありませんか?
ため息は、子供の情緒の発達に影響を及ぼすことがあります。
- 子供の安心感の低下
- 自己肯定感の低下
- 感情の解釈に混乱が生じる
などの影響があるとされています。
しかし、ため息は、親にとっては心の安定や健康にとても重要な役割を果たしているのは確かです。
ため息を我慢することで、親が不健康になってしまっては元も子もありません。
この記事では、ため息が出てしまった時の子供への正しい関わり方を、海外で注目の育児方法ジェントルペアレンティングに基づいて解説していきます。
こんな方に読んでいただくのがおすすめです。
- 気づいたらため息が漏れてしまっていることが多い方
- 毎日の生活でキャパシティがいっぱいになって余裕がなくなっていると感じている方
- 共働きで毎日忙しく仕事・育児・家事に追われているパパママ
- 子供を育てているすべての親御さん
本当に世の中の子育てをしている親御さんはとっても頑張っていると思います。
まずは、ため息が漏れてしまうほど頑張っている自分を認めてあげてください。
そして、無理のない範囲で自分ができる小さな行動を起こすことで、子供との関わり方が変わっていきますよ。
皆さんの子育てのヒントになれば幸いです。ぜひ最後までご覧ください。
ため息が子供に与える影響とは?
ため息はどんなメッセージを伝えるのか?
ため息は、体が酸欠状態にある場合が多いようです。
それはストレスなどから、自律神経の乱れも影響しています。
ため息をつくことは、自己防衛の行為でもあり、絶対にため息をついてはいけない。というわけではありません。
しかし目の前で大人がため息ばかりをついていると、子供には異なるメッセージとして伝わることがあります。
無意識のうちに吐かれるため息が、
- 「期待に応えられていない」
- 「迷惑をかけている」
といったネガティブなメッセージとして伝わっている可能性があるのです。
子供の情緒発達への影響
おそらく、親が無意識のうちにため息をついている場面としては
- 疲れ
- 不安
- 苛立ち
などの感情が芽生えた時ではないでしょうか。
特に敏感な時期の子どもにとっては、そのような感情が自分に向けられていると感じることがあります。
そういったネガティブなメッセージとして捉えられていたとき、子供の情緒への影響について考えてみましょう。
Ⅰ) 不安感を引き起こす可能性
子どもは親の感情に敏感で、ため息を聞くと「お母さん(お父さん)が疲れている」「私のせいかも」と感じてしまうことがあります。
特に小さい子どもやイヤイヤ期の子どもは、自分の行動が周囲に与える影響を気にすることがあり、ため息を「自分が悪いことをした」と誤解することがあります。
Ⅱ) 安心感の低下
親がしばしばため息をつくと、子どもは無意識に「親が幸せではない」「家の中が落ち着いていない」と感じることがあります。
これにより、安心感が損なわれ、子どもの情緒的な安定に影響が出ることもあります。
Ⅲ)感情の鏡としての影響
子どもは親の感情を模倣することが多く、ため息が「ストレス」や「疲れ」の象徴として認識されると、同様の反応を真似することがあります。
これは、子どもがストレスを感じた時にため息をつく習慣を身につけることにもつながる可能性があります。
Ⅳ) 感情の解釈に混乱が生じることも
ため息はしばしば無意識に出るため、子どもにはその理由や背景がわかりづらいことがあります。
子どもは、親のため息が何を意味するのか理解できないまま、戸惑いや混乱を感じることがあり、その結果、感情の読み取りや解釈に不安を感じることもあります。
しかし、ため息は、親の自己ケアの観点からも重要な場合も多く存在します。
そんな時に、「ため息」をポジティブに変換する方法をお伝えしていきます。
ジェントルペアレンティングとは?
ジェントルペアレンティングの基本原則
このブログでは、海外ではモンテッソーリ教育と並んでメジャーな「ジェントルペアレンティング育児」に基づいて、育児に関する悩みの解消を目指して情報発信をしています。
この考え方を少し取り入れることで、「ため息」をポジティブな行動に変えることができるかもしれません。
ジェントルペアレンティングは、子供との信頼関係を築き、ポジティブなコミュニケーションを重視する育児法です。
前提として、親は感情を抑えるのではなく、穏やかに表現することが大切です。
ジェントルペアレンティングについての詳しい記事はこちらをご覧ください
ため息をポジティブな行動に変える方法
ため息をリラックスや自分を落ち着かせるための「自分ケア」であることを、親自身も認識し、子供に対して、「ため息はストレスを軽減する一つの手段」というポジティブなメッセージを伝えることが大切です。
ため息をついた後は、子どもに対して「大丈夫だよ」と言葉をかけたり、リラックスのために使っていることを説明すると、子どもの不安感が和らぐことが期待できます。
また、ため息が出そうなとき、代わりに深呼吸をする習慣を心がけてみるも良いかもしれません。
さらに子供に対してストレスを感じている理由を説明し、共に解決策を考える時間を持つことも重要です。その時も、穏やかにしっかり説明をすることで、子供も理解を進めることができます。
ため息の代わりにできること
感謝や褒めるなどのポジティブなフィードバックを心がける
子供に対して、感謝や褒め言葉を積極的に伝えることで、ポジティブなコミュニケーションを築くことができます。
どうしても悪いことが目に入りやすいものですが、良いところを見つけて褒めるように心がけるだけで、子供自身も良い行動が何なのか理解しやすいでしょう。
また、親もいいところを見つけるように心がけると、意外と見落としがちな良い行いを見つけることもできますよ。
たとえ子供が悪さをしたときも、自分の子供はこんないいところがあるから・・・と少しやさしい気持ちで子供と接することもできるかもしれません。
感情のコントロール方法
ため息が出る前に、自分の感情を認識し、適切に表現する方法を学びましょう。
深呼吸やリラクゼーションテクニックを取り入れることで、ストレスを軽減し、子供に対しても落ち着いて対応できるようになります。
親の心の余裕は本当に大切
親自身が心に余裕がないと、感情コントロールは難しいですよね。
筆者も1歳半の娘の育児をしていますが、自分自身の心の余裕があるのとないのでは、子供や家族に対する向き合い方も大きく変わるのを実感しています。
とにかく、今心に余裕がないと感じている人は、少しリフレッシュしたり、子供を預けて自分時間を設けたりして自分自身のケアにも視点を向けてみてはいかがでしょうか?
心の余裕を持つためにできること
- 捉え方(とらえかた)を変える
子供や家族との間で起こった出来事に対して、自分自身がどう捉えるかで、ストレスのかかり具合も大きく変わってきます。
例えば、子供がコップの水を故意にこぼしたとします。
悪いことをした!片付けが大変!なんでこんなことするの!という捉え方もありますが、
「子供がコップの水をこぼしてべちゃべちゃな感触を、五感を通して感覚刺激の情報を吸収しているんだ」
みたいな捉え方をしたとしたら、少しは許せると思いませんか?
同じ事象でも、考え方・捉え方を変えるだけで、親自身の心の余裕も変わってきます。
- ストレス発散方法を見つける
人それぞれのストレス発散方法を見つけることもとても大切です。
すでに趣味やストレス発散方法がある人は、それをする時間を確保してください。
子供を自分の両親や、保育園等の一時預かり、ベビーシッターさんなどに預けるのも良いでしょう。
子供を預けるのを悪だと思ってはいけません。
親の心と体の健康が、子供にとってとても良い影響があるからです。
ため息を前向きなコミュニケーションに変えて良好な親子関係を
ため息は避けられないものですが、それをどのように対処するかが重要です。
ジェントルペアレンティングの考え方を取り入れ、前向きなコミュニケーションを心がけることで、親子関係がさらに深まり、子供の健全な情緒発達をサポートできます。
そして、最後は少し脱線して、ストレス発散について解説しましたが、本当にこの「心のゆとり」というのも大切だと思います。
ため息が出てしまうほど、本気で真剣に育児取り組んでいるのだと思います。
そんな時こそ、自分の体と心を労ってあげてくださいね。